海賊版サイトへのアクセス遮断で物議

2018-04-10

 
サイトブロッキング実施とな?

 
マンガ・アニメの海賊版サイトを遮断することを日本政府が検討しているようです

 
海賊版サイトは問題だがそんなことはできるのかね
法的根拠はなんだね?

 
そこは曖昧なようです
刑法第37条の緊急避難で対処する方向のようです
引用すると

自己又は他人の生命、身体、自由又は財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない。ただし、その程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

 
「財産に対する現在の危難を避けるため、やむを得ずにした行為は、これによって生じた害が避けようとした害の程度を超えなかった場合に限り、罰しない」ということか
で「害の程度」はどの程度なんだね?

 
そこは試算が難しいようです
経済産業省関連のコンテンツ海外流通促進機構(CODA)による試算では売り上げ被害額が約9300億円らしいです


 
かなり大きな額だな
しかしどこまで正確な数値かわからんなあ

 
アニメ産業レポート2017 サマリーによると
アニメ広義の市場のTV、映画、ビデオ、配信分を計算すると約3000億円
2017年のコミック市場規模は約4330億円
とのことです

アニメ産業レポート2017 サマリー
2017年のコミック市場規模発表

 
約7330億円か
約2000億円も乖離があるが?

 
海外市場とか含んでいないのでその分かもしれません
だとするともっと莫大な額になりますけどね

 
サイトブロッキングは国内が対象だろ?
その海賊版サイトが
国内全てのマンガ・アニメコンテンツを侵害している訳でも無いだろうし
実際はもう少し低い数値なんじゃあないか
今後のブロッキングの基準になってしまうからもっと正確な数値がほしいな

 
全ての海賊版サイトを分析するのも流石に厳しいかと
素人は同人作品と見分けるの難しいですし

 
そもそも対象のサイトはどこなんだ?情報は公開されるのか?

 
そこはまだ検討段階かと
一応「3つの海賊版サイト」らしいです

 
政府批判するサイトがブロックされる可能性は?

 
ブロックは恐らくドメイン単位なので批判するコンテンツも巻き込む可能性は確かにあります

 
そもそも憲法 第21条とどう整合性を取るつもりだね?

 
憲法 第21条ですね
  1. 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
  2. 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない

 
サイトブロッキングは検閲に該当するだろうし
もしブロックするとした場合、内容のチェックが必要になる
これは通信の秘密を侵すことになるな

 
海賊版コンテンツ以外も巻き込むと1項にも引っかかりますね
まあ無理筋なんですよね
児童ポルノと著作権が同等以上かというとやっぱり緊急避難の適用は無理があります
第21条を犯してまでやるべきなのか
新しい法律の検討を求める声もあるようです

 
恣意的に運用することもできるからな
例えばブロックしたいサイトに
マンガ・アニメコンテンツをアップロードすれば
やりたい放題にブロックできてしまうな

 
悪徳麻薬捜査官みたいですね

 
残念ながら国家権力が国民を苦しめてきた歴史があるからな
権力側がそういう事をできないようにするため
国民の権利を守るためのものだからな憲法は

 
まあやるとしても政府主導にならないように
関連団体通じて実施するとは思いますけど

 
忖度で動かすというやつだな
やばくなったら尻尾切りする訳だ

 
まあその可能性もあるかも知れませんが
ブロックするのは官僚ではなくて民間のインターネット事業者のはずです

 
NTTとかどちらかというと政府寄りのところもあるからな
許可の取り消しをちらつかせるとか色々圧力はかけられる
放送法改正の話と同時期に話が出てきたのも気になるな

 
つまりマスメディアの検閲を狙っているということでしょうか
まさか!

 
足掛かりとして
悪い情報は政府権限でもシャットアウトできるような雰囲気を醸成していこうという魂胆だろう
悪い情報の定義は後でどうにでもなるからな

 

 
まあ陰謀論はともかく
もしブロックされても国外では依然として侵害の状況は変わらないままなので
効果についても議論が必要ですね
そして知る権利が侵害される恐れもあるので運用方法や開示の方法
そもそもの明確な法的根拠の議論が大事ですね
放送法改正含めて注視したいですね